「何か大きな発信をして一発逆転できないか」と考えて、プレスリリース配信を検討される方も多いのではないでしょうか。
この記事では、苦戦している最中にプレスリリースを打つ効果や、費用をかけずに今日から試せる具体的な挽回策をお伝えします。
結論:公開中の苦戦をプレスリリースだけで一発逆転するのは難しい
クラウドファンディングの支援が止まってしまったとき、プレスリリースを出せば状況が一変するように思えるかもしれません。
ですが、クラファン相談室としては、伸び悩んでいる最中の一発逆転策としてプレスリリースだけに頼ることはおすすめしていません。
なぜなら、多くのWebメディアや新聞などの報道機関は、支援があまり集まっていないプロジェクトよりも、すでに話題になっているものや社会的なニュース価値が高いものを取り上げる傾向があるからです。
CAMPFIREで公開されているページを見ても、メディアに大きく取り上げられて支援を伸ばしているプロジェクトは、公開直後から一定の支援が集まっていたり、SNSで明確な反響が起きていたりするケースが大半です。
誰も注目していない状態からプレスリリース1本で大逆転する事例は、決して多くありません。
焦る気持ちから有料のプレスリリース配信サービスに数万円を支払っても、メディア側で記事化されず、結果的に支援が1件も増えないまま費用だけがかかってしまうリスクがあります。
だからこそ、今は「お金をかけて拡散を狙う手」よりも、「費用をかけず身近なところから確実に支援を広げる手」を優先するのが現実的です。
もちろん、プレスリリース自体が一切無意味というわけではありません。
しかし、苦戦している現状を打開するための万能薬ではないという現実を、まずは落ち着いて受け止めることが大切です。

プレスリリースを「配信しない方がいい」ケースと「効果が出る」ケース
プレスリリース配信サービスを利用するかどうか迷ったときは、企画が持つ性質を客観的に見極める必要があります。
ここでは、打っても効果が出にくいケースと、配信を検討する価値があるケースについて整理してお伝えします。
まず、配信しない方がいいケースについてです。
企画の内容が個人的な想いや日記のような記録にとどまっている場合、メディアが記事として取り上げる理由は見出しにくくなります。
また、既存の製品やサービスと比べて明確な違いや新しい価値が見当たらない場合も、取材のきっかけにはなりづらいのが実情です。
さらに、公開直後の初動で支援がほとんど入っておらず、画面上の支援者数が止まったままの状態で配信しても、ページを訪れた人が不信感を抱いてしまい離脱につながりやすくなります。
このような状況であれば、有料での配信は見送り、手元の予算を温存した方が賢明です。
一方で、プレスリリースによって効果が出るケースもあります。
例えば、地域の伝統産業を守るための新しい取り組みや、特定の社会課題を解決するための日本初の試みなど、明確なニュース性や社会的意義がある企画です。
あるいは、開発しているプロダクト自体に画期的な技術が使われており、写真や動画を見ただけで凄さが直感的に伝わる場合もメディアの興味を惹きやすくなります。
すでにSNSなどで大きな反響を呼んでおり、勢いをさらに加速させたいタイミングで配信するのも有効な手段となります。
クラファン相談室では、客観的に見てメディア受けする要素が乏しい場合は「今はプレスリリースを実施しない方がいい」と正直にお伝えするようにしています。
一発逆転の幻想に期待してお金を消費してしまう前に、プロジェクトの立ち位置を冷静に見直してみましょう。
残り時間が少ない今、今日からすぐに実践できる3つの挽回アクション
プレスリリースに頼らず、残り時間が限られた中で支援を伸ばすためには何をするべきでしょうか。
焦っている今だからこそ、今日から自分の手で動かせる具体的な挽回アクションを3つ紹介します。
1. 知人や既存客へ「一対一の個別のメッセージ」を送る
苦戦を打開するために最も確実で効果的なのは、身近な人や過去にお世話になった人へ個別に連絡を取ることです。
SNSでの全体に向けた投稿や、メールマガジンの一斉送信だけでは、画面の向こうにいる相手へ熱量が伝わりにくいものです。
連絡を入れる際は、テンプレート文章を使い回すのではなく、相手との関係性に合わせた一言を添えることが大切です。
なぜこの挑戦を始めたのか、どんな想いで取り組んでいるのかを、自分の言葉で丁寧に伝えましょう。
クラウドファンディングでは、公開直後や中盤の停滞期に身近な人からの支援が入ることで「呼び水」となり、第三者からの支援も集まりやすくなる仕組みがあります。
泥臭く感じるかもしれませんが、個別に頭を下げて想いを伝える作業こそが、止まったメーターを動かす一番の原動力になります。
2. 活動報告を更新して苦戦している状況と想いを素直に書く
プロジェクトページの「活動報告」機能は、一度ページを訪れた人や、お気に入り登録をして迷っている人へ届く大切なツールです。
順調な進捗だけを書く必要はありません。
「目標達成に向けて現在苦戦しています」「残り○日でどうしてもこの想いを届けたいです」といったように、現状の苦しさと諦めていない姿勢を素直に明示してみてください。
クラウドファンディングの支援者は、完璧に出来上がったビジネスを買いたいわけではなく、挑戦している人のストーリーや泥臭いプロセスに応援の気持ちを寄せてくれます。
誠実な言葉で現状を告白することで、「ここまで頑張っているなら少し助けてあげよう」「SNSでシェアして広めてあげよう」という共感が生まれ、支援の波が再燃することがあります。
3. リターンを追加・見直しして支援の選択肢を広げる
集まらない原因がリターン(返礼品)の魅力や価格帯にあるケースも珍しくありません。
支援したい気持ちがあっても、欲しいリターンがなかったり、価格が高すぎて手が届かなかったりして離脱している可能性があります。
CAMPFIREでは、プロジェクトの公開後であってもリターンの追加設定が可能です。
高額なリターンばかりが並んでいる場合は、3,000円や5,000円といった「手軽に応援しやすいお礼のお手紙や限定ステッカー」などの選択肢を追加してみましょう。
また、すでに支援してくれた人が追加で選べるような、お礼動画や限定イベント参加権などを新しく用意するのも効果的です。
リターンのラインナップを充実させることで、支援を迷っていた人の背中を押しやすくなります。
それでもプレスリリースを打つ場合に押さえるべき「メディアの関心ポイント」
もし「費用をかけずに配信できる無料のプレスリリース枠がある」「どうしても社会的なニュース性があるため打ってみたい」という場合は、メディアの関心に合わせた原稿を作成する必要があります。
単に「クラウドファンディングを開始しました」と書くだけでは、記者や編集者の目に留まることはありません。
メディア関係者がチェックしているポイントは主に以下の要素です。
- プロジェクトを立ち上げた社会的な背景や時代背景があるか
- なぜ「今」この取り組みを行う必要があるのかという季節性や時事性があるか
- 他の製品やサービスにはない「日本初」や「地域初」といった独自の切り口があるか
- タイトルとアイキャッチ画像を見ただけで、誰のどんな課題を解決するかが一目で伝わるか
文章を作成するときは、自分たちの売上目標や達成率をアピールするのではなく「この取り組みが広まることで社会や生活者にどんな良い変化があるか」という視点を中心に据えてください。
主語を「自分たち」から「世の中や読者」に変換して書くことが、プレスリリースを読んでもらうための第一歩です。
ひとりで伸び悩みに焦ったときはクラファン相談室へ
支援が思うように集まらない時期は、残り日数のカウントダウンを見るだけで強い不安を感じるものです。
焦るあまり「有料広告を出せばなんとかなるのではないか」「プレスリリースを打ちまくればいいのではないか」と、効果の薄い施策にお金を払ってしまいそうになるお気持ちもよく分かります。
クラファン相談室(運営:fulfull株式会社)では、苦戦中のプロジェクトに対して、無駄な費用をかけずに今日からできる改善策を一緒に考えるサポートを行っています。
CAMPFIREのAll or Nothing方式を選択している場合、目標金額に1円でも届かなければ支援金を受け取ることができません(手数料は17%=サービス利用料12%+決済手数料5%、税別)。
一方、All In方式であれば未達であっても集まった分の支援金を受け取ることができます。
こうした方式の違いや残された日数を踏まえて、今からリターンを調整すべきか、知人へのアプローチをどう進めるべきかを客観的に整理していきます。
プロジェクトの状況によっては、無理に悪あがきを続けるよりも、一度ページを整え直して再挑戦した方が良い結果につながる場合もあります。
実施しない方がいい場合や仕切り直しをおすすめする場合も含めて、正直で誠実なアドバイスをお届けするのがクラファン相談室の姿勢です。
ひとりで抱え込んで焦ってしまう前に、まずは現在のページの状態を見つめ直し、できる手からひとつずつ取り組んでいきましょう。