SNSのフォロワーも少なく、支援が集まらないのではないかと悩む方は少なくありません。
実は、知人がいない状態からスタートして目標を達成しているプロジェクトは存在します。
ただし、事前の準備なしにページを公開するだけでは、誰にも気づかれずに終わってしまうのが現実です。
この記事では、知人がいない状態からファンを作り、クラウドファンディングを成功に導くための準備手順を解説します。
知人がいないとクラファンは本当に「集まらない」のか?
クラウドファンディング(クラファン)を検討するとき、多くの方が「自分の知り合いに買ってもらうもの」というイメージを持っています。
そのため、人脈が少ない方やSNSのアカウントを開設したばかりの方は、自分には無理かもしれないと感じてしまいがちです。
結論からお伝えすると、知人がいない状態であっても支援を集めることは可能です。
しかし、ページを作成して公開ボタンを押しただけで自然に支援が集まるかというと、それは非常に難しいと言わざるを得ません。
CAMPFIREで公開されているページを見ると、個人のクリエイターや小さな事業者が、知人以外の多くの支援者から資金を集めて目標を達成している例が数多く掲載されています。
そうしたプロジェクトの多くは、知人に頼るのではなく、商品の魅力や企画の背景に共感してくれる「見込み客」を公開前に集めています。
つまり、知人がいないから集まらないのではなく、「公開前に支援してくれるファンを作っていないから集まらない」というのが真相です。
知人の有無ではなく、公開に向けた準備の順番が合っているかどうかで結果が変わってきます。

なぜ初動が大事?知人以外からの支援を生む「呼び水」の仕組み
クラウドファンディングには、支援が特定のタイミングに集中しやすいという明確な傾向があります。
特に重要なのが、プロジェクトを公開した直後の数日間です。
プラットフォーム上の支援データの動きを見ると、多くのプロジェクトにおいて、開始直後と終了直前の二つの時期に支援が集中しています。
特にスタートダッシュに成功したプロジェクトは、プラットフォーム内の注目ランキングや新着一覧の目立つ位置に掲載されやすくなります。
多くの支援者は、まったく誰も支援していないプロジェクトには不安を感じて支援をためらう傾向があります。
逆に、公開直後に一定の支援が集まっているプロジェクトを見ると、「これは注目されている企画なのだな」と感じて安心して参加できます。
このように、最初に入るまとまった支援のことを「呼び水」と呼びます。
呼び水があることで、プラットフォームを巡回している一般のユーザーの目に留まり、知人以外の支援者へと輪が広がっていく仕組みになっています。
知人が多い実行者は、公開初日に友人や知人へ連絡してこの呼び水を作ります。
では、知人がいない場合はどうすればよいのでしょうか。
答えはシンプルで、公開日より前に「知人以外の応援者」をあらかじめ集めておき、公開初日に支援してもらえる状態を作っておくことです。
公開前に知人以外のファンを作る3つの準備手順
知人がいない状態でクラファンに挑戦する場合、プロジェクトの公開ページを作る前にやるべき大切な準備があります。
いきなりページを作り始めるのではなく、順を追ってファンを増やしていくことが大切です。
ここでは、公開前に実施するべき具体的に3つの手順をお伝えします。
ターゲットとなる人が集まる場所を見つける
最初に行うべきなのは、あなたが提案する商品や企画を「本当に欲しいと思ってくれる人」がどこにいるかを探すことです。
誰にでも届くような大雑把な発信をしても、誰の心にも刺さりません。
たとえば、特定の趣味に関するプロダクトであれば、その趣味について語り合っているSNS上のコミュニティやハッシュタグが存在します。
地域の特産品を使った企画であれば、その地域に関心がある人や特産品が好きな人が集まるイベントやWebメディアがあります。
自分のプロジェクトに興味を持ってくれそうな人が普段どこで情報を受け取っているのかを観察し、関わりを持つ準備を整えます。
制作過程や背景のストーリーを発信する
発信する場所が決まったら、完成した商品だけをアピールするのではなく、完成に至るまでの過程やあなたの想いを発信していきます。
完璧な商品カタログを見せるよりも、試行錯誤している様子や開発の苦労を見せる方が、人は共感し応援したくなるためです。
SNSのアカウントやブログなどを開設し、写真や文章で日々の進捗を投稿していきます。
「なぜこの商品を作ろうと思ったのか」「どんな壁にぶつかっているのか」といった人間味が伝わるストーリーを継続して発信することで、まだ見ぬユーザーが単なる閲覧者から「完成を一緒に見届けたいファン」へと変化していきます。
発信活動の際には、次の点を意識すると共感を得やすくなります。
- 商品を作ろうと思ったきっかけや個人的な体験
- 開発途中でこだわったポイントや苦労したエピソード
- 応援してくれる人への感謝やプロジェクトを通じて実現したい未来
このような発信をコツコツと重ねていくことが、知人以外のファンを増やす一番の近道です。
公開日を予告し初日に支援してくれる見込み客を確保する
見込み客との交流が生まれてきたら、クラウドファンディングの公開日を設定し、事前に告知を行います。
ただ「いつか公開します」と伝えるのではなく、「◯月◯日の◯時に公開します」と具体的な日時を伝えることが重要です。
可能であれば、公式LINEやメルマガなどを開設し、熱心に応援してくれる人と直接つながれる連絡手段を作っておくことをおすすめします。
「公開通知を受け取るためのLINE」へ案内し、登録してもらうことで、公開初日に一斉にメッセージを届けることができます。
公開と同時にスタートダッシュを切れる人数(目指す目標金額の10〜20%程度を初日で集められる人数)が確保できた段階で、初めてプロジェクトを公開します。
この準備を怠らずに行うことで、知人がいない状態であっても初日から支援が入り、一般のユーザーを巻き込む呼び水を作ることができます。
クラファンでよくある「知人なしプロジェクト」の失敗パターン
知人がいない状態でクラファンを開始し、うまくいかないケースには共通するパターンがあります。
失敗を避けるために、あらかじめ代表的なつまずきポイントを知っておきましょう。
よくある失敗の筆頭は、ページの見栄えを整えることだけに時間とエネルギーを使い切り、告知活動をまったくせずに公開してしまうパターンです。
クラウドファンディングのプラットフォームは非常に多くのプロジェクトが毎日公開されているため、ただ置いているだけでは誰にも見つけてもらえません。
どれだけ素晴らしいページを作っても、訪問者がゼロであれば支援は入らないのです。
また、プロジェクトを公開した当日に慌ててSNSアカウントを作成し、見知らぬ人へ向けて「拡散してください」「支援してください」と呼びかけるケースも見られます。
信頼関係が全くできていない状態での売り込みは、相手に負担を感じさせてしまい、逆効果になることが多くあります。
準備の順番を間違えてしまうと、せっかくの素晴らしい企画であっても魅力を届けることができません。
まずはファンを作り、その後にページを公開するという順番を徹底することが大切です。
正直にお伝えします:いまクラファンを実施しない方がいいケース
クラファン相談室(運営:fulfull株式会社)では、すべての方に今すぐクラウドファンディングを実施することをおすすめしているわけではありません。
状況によっては、クラウドファンディング以外の手段を選んだり、実施時期を後ろにずらしたりした方が良い場合もあります。
どのようなケースにおいて実施を見合わせた方がいいのか、 ehrlich(正直)にお伝えします。
まず、公開までの事前準備に時間を割くことができない場合です。
ここまでお伝えした通り、知人がいない状態でのクラウドファンディングは、公開前のファンづくりが成否を分けます。
「来週には資金が必要だからすぐに公開したい」といったスケジュールでは、十分な見込み客を集めることができず、不成立に終わる可能性が非常に高くなります。
次に、SNSやメッセージなどを通じた外部とのコミュニケーションを一切取りたくないと考えている場合です。
クラウドファンディングは、支援者とのコミュニケーションを通じてファンを増やす仕組みです。
発信作業や支援者へのお礼のメッセージ対応などを面倒だと感じてしまう場合は、クラファン以外の資金調達や販売方法を検討する方が無駄なストレスを抱えずに済みます。
さらに、コストやリスクの面からも慎重な判断が必要です。
例えばCAMPFIREで目標達成を目指すAll or Nothing方式を選択した場合、手数料は17%(サービス利用料12%+決済手数料5%、税別)がかかります。
目標金額に1円でも届かなければ支援金を受け取ることができません。
一方、目標未達でも集まった支援金を受け取れるAll In方式もありますが、支援者が数人にとどまった場合、リターンの製造費や発送費が利益を上回り、手元に資金が残らないどころか赤字になってしまうリスクもあります。
もし「準備に時間をかけられない」「発信活動をする余裕がない」という状態であれば、無理に今クラウドファンディングを実施する必要はありません。
まずはSNSでの発信を開始して手応えを確かめたり、予約販売の形式を取ったりするなど、リスクの少ない方法から試してみることを強くおすすめします。
まとめ:不安な方はまず事前準備から始めてみよう
知人がいない状態でクラウドファンディングに挑戦することは、決して不可能ではありません。
重要なのは、知人に頼るのではなく、あなたの企画に共感してくれるファンを公開前に丁寧につくっていくことです。
もう一度、知人なしで成功を目指すための基本手順を確認しておきましょう。
- 企画に興味を持ってくれそうな人がいる場所を特定する
- 開発の背景やストーリーをSNSなどで発信し共感を集める
- 公開日時を明確に伝え、初日に支援してくれる見込み客を作る
クラウドファンディングは、ページを公開してからがスタートではなく、公開前の準備こそが本番です。
不安が大きいと感じる方は、いきなりプロジェクトページを作成するのではなく、まずはSNSアカウントを開設して小さな発信から始めてみてください。
自分の発信に反応してくれる人が少しずつ増えていく実感が持てたときこそが、クラウドファンディングへ踏み出す最適なタイミングです。